MatsuAcsw’s blog

world of tanks のMKZというクランについて書いてます。

紹介してみよう ①'

需要があるか分からないけど昨日クランで少し盛り上がったので執筆してみようと思う。

自衛隊という組織について

 

私は元航空自衛官であり、短い間ながら数年をあの組織で過ごしていた。
特技が人事であったため、組織の内情にも少し詳しいのではないかと思う。ただ、外部に漏らしてはいけない情報もあるためそこは理解してほしい。

航空自衛隊(以下空自)とは諸外国で言うところの空軍に当たる組織で、日本における防空を担う組織だ。
空自の組織は、「航空総隊」「航空支援集団」「航空教育集団」「航空開発実験集団」「大臣直轄部隊」の5つに構成されており、この5つのことを「ファイブ・メジャーコマンド」と呼ぶ。(略称はメジャコマ)

そしてこのメジャコマを統括する組織として、航空幕僚幹部という組織がある。

諸兄が空自と聞いてまず思いつくのが戦闘機だろう。
当然だ。空自の任務は防空で、それは戦闘機を飛ばすことに集約されているといっても過言ではないためだ。

しかし戦闘機を飛ばすことはメジャコマの1つ「航空総隊」の任務に集約されている。では残りの4つは何をしているのだろうか?

わかりやすいのは「航空開発実験集団」と「航空教育集団」だろう。
開発実験集団は主に3つに分かれており、「飛行開発実験集団」(飛実)「電子開発実験集団」(電開)「航空医学実験集団」(医実)であり、それぞれ名前のとおりの研究開発を行っている。ここの部隊とはほぼかかわりがなかったため正直そんなに詳しくないんだ。

次に「航空教育集団
ここもわかりやすいだろう。自衛官としての基礎を叩き込む訓練を担当しているところでもある。西日本の男子、全国の女子ならば山口県の「防府南基地」へ、東日本の男子ならば埼玉県の「熊谷基地」へ、と送られ自衛官としての心構えを叩き込まれる。

ちなみに警察官の試験にあって自衛隊の試験にないものが体力測定だ。
警察官はある程度の基礎体力を持つものを求めるが、自衛隊はみっちりと自前でしごきあげるためこの基準は設けられていない。(その代り、健康診断は厳しい。体重が軽すぎてダメとか身内に韓国人がいるとダメとか結構ある)
第1航空団と第4航空団は教育集団隷下部隊で、パイロット育ててる。

次は「航空支援集団」だ。
支援集団は主に輸送と気象管制、そしてかの有名な航空救難団つまり「メディック」がここの所属だ。輸送は文字通りのことを行う。入間の航空祭に行った人ならわかると思うがC-1やC-2なんかもここの部隊が持ってるものだ。
そして、気象管制だ。諸兄は日本で一番気象観測士が多い職業が航空自衛官だと知っているだろうか?
全国各地の飛行場への気象観測データなどもこの部隊が行っていることが多いぞ。
最後に航空救難団。彼らは航空自衛隊で最も精強な部隊だ。陸上自衛隊で有名なレンジャー部隊というのがあるが彼らはその部隊の訓練を行ったうえで、さらに過酷な訓練を重ねている。それは彼らの任務が遭難した飛行機やヘリのパイロットを救助するというものだからだ。その場所が山の上だろうが、海の上だろうが彼らは対応できるよう訓練されている。一度メディックの方に話を聞く機会があったのだが、腕立てしながら失神するだとか、溺れさせられる訓練があるとかちょっと詳しく聞きたくないことを言ってた。
あと、機動衛生部隊もここだ。災害支援などで全国各地へ飛び回ってる。

最後に「大臣直轄部隊」だ。
メジャコマでここが一番何してるか分かりずらいが、ここは独立した部隊が集まってる組織とでもいえばわかりやすいだろうか。
例えば航空音楽隊がここの所属だ。毎年日本武道館で行われる自衛隊音楽祭にここの部隊のエリート達が参加する。私も1度は客として、1度は運営側として参加したが必見の価値ありだ。気になった人はYoutubeで調べてみてほしい。感動するぞ。
他には中央業務隊や、航空システム通信隊などが大臣直轄部隊としてある。
私は航空システム通信隊(空シス隊)に所属していた。私の名前のAcswは「Air Comunication Sistems Wing」で、この部隊名からとっている。
本部が航空幕僚幹部のお膝元である市ヶ谷基地だったため、いろいろとこき使われていた。
空シス隊はサマーウォーズのリイチさんが所属していた部隊でもある。機会があったら紹介しよう。

航空総隊については規模が大きいので単独で紹介した方がいいかもしれない。
まぁ、空自のメインの任務がここの集団に集約されているといっても過言ではないので当然か。

以上がざっくりとした自衛隊の大枠の紹介である。本当に大外をなぞっただけだけどね。
最後に余談ではあるが、MKZ内で入間基地の航空祭に行った人がいたためあの基地について話しておこう。

入間基地は日本首都圏の防空の要である中部航空方面隊司令部が置かれている基地であり、北の将軍様がミサイルぶっぱした時に展開されるペトリオットを持っている。「第1高射群」、それを察知するためのレーダーや警戒機などを有している「中部航空警戒管制団」の2大部隊がこの基地に拠点を置いている。
方や「ダイイチ」の名を冠する高射部隊の最大勢力「第1高射群」
方や日本の防空の要、「中部航空警戒管制団」
部隊序列は中警団の方が高いとはいえこの2部隊の争いの歴史は長い。
互いに意識し合う部隊だか明確に優劣をつけるイベントがこの基地にはある。


「入間基地大運動会」


想像してほしい。頭の中に筋肉が詰まっている18歳のころから訓練に明け暮れ、それが仕事となっているおっさんたちが本気で運動会をする姿を。やばいらしい。確か一般公開はされてないイベントだから見る機会はないだろうが本当にやばいらしい。部隊と言えばこじんまりと聞こえるかもしれないが、数百名以上からなる部隊の代表である。
民間で言うと規模だけで言えば中企業から大企業のレベルの代表が争う。

これは武器を用いない戦争なのだ。

私は聞いた話でしかないのだが、この勝敗でその後1年間の部隊の身の振りが変わり、負けた部隊は復讐の炎に身を燃やすらしい。なんでも1年かけて運動会の準備するのだとか(ちゃんと訓練してるからね!訓練が仕事だからね!)

色々と空自に関する小ネタがあるので、希望があれば紹介していけたらと思います。
自衛官にどうすればなれるのかや、どの特技が当たりではずれとか
東日本の時の話とかね。

希望があれば銀行員の業務とかも紹介できるぞ!自衛隊の前は銀行いたからなw

私は除隊した身だけどあの組織は好きだし、誇りに思ってるからこれを読んでくれる諸兄にいい印象が少しでも残ればうれしいと思う。